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「あきらめないで!脳卒中から何年たっても手は良くなる可能性があります」


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脳卒中を経験された方の多くが、「手や腕が思うように動かない」と悩まれます。リハビリを一生懸命がんばっても、なかなか変化が見られないと、「もうこれ以上は良くならないのかな…」と不安になることもあるかもしれません。

でも、私たちは声を大にして伝えたいのです。

上肢(手や腕)の回復は、たとえ何年たっても可能性があります!

■ 回復は「半年まで」とは限りません

よく言われる「回復は最初の6ヶ月が勝負」という言葉、耳にしたことがあるかもしれません。確かに、脳の損傷を受けた直後から半年ほどは、自然回復が大きく進む「回復のゴールデンタイム」と言われます。

でも、それ以降も脳や体は変化する力を持っています。


■ 実際に「何年も後に回復した」ケースも

私たちがリハビリを支援している中でも、「脳卒中から3年たってから手が少しずつ動くようになった」「5年後に指が開くようになって、着替えが楽になった」という方がいらっしゃいます。

ポイントは、

  • あきらめずに体を使い続けること

  • 今の状態に合わせた正しい練習をすること です。


■ 脳は“使い方”で変わる

最新の研究では、脳は年齢や時間に関係なく、刺激を受ければ新しい神経回路を作ることができることがわかっています。

「もう遅い」「もう治らない」と思っていた方が、新しい練習やサポートに取り組むことで、今までできなかった動きができるようになる。これは、珍しい話ではありません。


■ 大切なのは「今の体に合った方法を選ぶこと」

ただし、無理に動かそうとしたり、自分に合わないやり方でリハビリをしてしまうと、効果が出にくいこともあります。

だからこそ、経験豊富な専門職(作業療法士や理学療法士など)と一緒に取り組むことが大切です。

専門職は、あなたの今の体の状態を丁寧に見て、「どんな練習が合っているか」「どの順番で進めていくと効果的か」などを考えながら、無理のないサポートをしてくれます。

たとえば──

  • 指が動かなくても、腕の支え方や使い方を変えるだけで、動きやすくなることもあります。

  • 感覚を高めるリハビリによって、動かしやすくなることもあります。

  • 電気刺激や装具、ロボットなど、最新の道具を使うことで、眠っていた筋肉が目を覚ますこともあります。

あなたに合った「今できること」を一緒に見つけていく。それが、私たちリハビリ専門職の役割です。


【まとめ】

  • 上肢の回復は、たとえ何年経っていても起こりうる

  • 脳は、刺激を受ければ変化する力がある

  • あきらめず、正しいリハビリを続けることが鍵


【今日できる一歩を、大切に】

リハビリには、日々の積み重ねがとても大切です。

たとえば──

  • 利き手じゃない方の手でも、タオルをたたんでみる

  • 食事のとき、手をテーブルの上に乗せて参加させる

  • 指が動かなくても、手のひらを広げる感覚を意識してみる

「今の自分にできる小さなこと」を、毎日コツコツと続けることが、回復の大きな一歩になります。


【最後に──あきらめないあなたへ】

今、手が思うように動かなくても、「また手を使いたい」「良くなりたい」という気持ちがあるなら、それはもう、回復に向かう力が心に宿っているということです。

もし、やり方がわからなくなったら、どうかひとりで悩まずに、私たち専門職に相談してください。

あなたの回復の力を信じて、一緒に歩んでいきたいと願っています。


【おわりに】

脳卒中からの回復に「遅すぎる」ということはありません。何年たっていても、上肢は変わる可能性があります。

このブログが、あきらめかけていた誰かの「もう一度やってみよう」という気持ちにつながれば嬉しいです。

これからも、あなたの歩みに寄り添っていけますように。



 
 
 

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